Top 目次

20,000Hit御礼企画:SS人気投票

10,000Hit御礼リクエスト企画は終了いたしました。
リクエスト受付の詳細については → こちら

――――君を想いて――――

01:君がため 惜しからざりし 命さえ
02:されど少女は 思いを振り切りて
03:忍び寄る影 心 惑いて
04:ただ、守るために ただ、救うために  new_03_red.gif


【連載・完結作品】
リンク先が目次となっております。

――――My Sacrifice Series(完結)――――
キュアパッションとして生まれ変わった、イースこと東せつな。そんな彼女に対し、トリニティのリーダーであり、少女達がプリキュアだということを知るミユキは・・・・・・26話のifにあたるお話。

――――Differece, Between 〜FPCXMRD〜(完結)――――
【仮面ライダーディケイドとのコラボ作品】
プリキュアの世界に現れた、謎の青年、門矢士。教育実習生としてラブ達の前に現れた彼の存在が、少女達の関係を変えていく――――世界の破壊者、仮面ライダーディケイドとフレッシュプリキュアのコラボ作品です。



――――短編――――

Happiness Alive
Happiness Alive 2
Happiness Alive 3
Happiness Alive 4
Happiness Alive 5 〜IF〜

Pure Heart, Best Friend<せつな・祈里>
Her Smile, My Secret<美希・せつな>
Likes and Dislikes<桃園家>
A Little Cat<せつな・祈里・ラブ> 
Memories of Love<せつな・ラブ・美希・祈里>
Whisper in the Wind<せつな・美希>
Moon Child 〜 Sun Child<ラブ・せつな>
※セットで一作品です。「Moon Child」からどうぞ。
Departures, now<ラブ・せつな>
弱気の虫<せつな・ラブ>
Rhapsody in Blue<せつな・美希>
I, my, me.....Mine 〜Before of My Secret〜<せつな・美希>
Rain Drops<せつな・祈里>
嵐の夜に<せつな・ラブ>
秋に愁いて<せつな・ラブ>
Many, many....<ラブ・祈里>
お泊り狂詩曲<せつな・祈里・ラブ>(ネタ成分注意!! 微百合)
それはとてもちっぽけで、だけど輝いていた<ラブ・せつな>
流れ星は、いらない<ラブ・せつな> 




――――FP lily――――
百合分強めです。が、R-18ではありません。

My Prayer<祈里・ラブ>
Blue Sky, My Secret(Her Smile, My Secretの続き)<美希・せつな>
染めてくれる?<美希・せつな>

――――リクエスト企画――――

【天様】 star story(百合成分強めです)
【フレプリはネ申様】 Sunset Walk, My Secret(百合成分強めです)
【ライダーシン様】 Double-Boiled Extreme
【仮名様】 Thesis of A Cruel Angel
【CRY様】 Heartbeat, Heartbreak
【モルツ様】 salad days
【桜姫様】 待ちぼうけ
【てんちょ様】 Girl Talk

テーマ : 二次創作
ジャンル : 小説・文学

ただ、守るために ただ、救うために  〜君を想いて 第四話〜

「お母さん、これでいいの?」
「そうそう。上手よ、せっちゃん」

 せつなが、まな板の上で形良く切り揃えたニンジンを見せると、あゆみは軽く頷いて彼女を褒める。そのたった一言が嬉しいのか、せつなは明るく笑って。

「ラブも、せっちゃんが作るんですもの。ちゃんと食べるわよねー?」
「え――――? あ、うん。もちろんだよ!!」

 そんな彼女の横顔を見ていたラブは、不意にあゆみに話しかけられ、慌てて頷く。その様子に、せつなは不思議そうな顔をしながら、

「どうかしたの、ラブ? なんだか、ボンヤリしてるみたいだけれど」
「そ、そうかな? そんなこと、無いと思うんだけど」

 アハハ、と笑いながら、ラブはピーマンを二つに割って、ひき肉を詰める。が、その視線はついつい、せつなの方へと向かってしまって。
 彼女は、あゆみと笑いながら話している。料理の仕方を熱心に聞きながら、一つ一つ、それを試している。今も、出来上がったばかりのお味噌汁の味見をしてもらい、褒められて喜んでいる。
 いつものこと、と言ってしまえばそれまでだ。ラブにとっては、見慣れた光景でもある。
 けれど――――何故か、落ち着かない。
 それは、彼女がさっき、誰にも行き先を告げずに、部屋から急にいなくなったからかもしれない。携帯も繋がらず、ラブは慌ててあちこちを探し回った。ようやく電話が通じて、あゆみと一緒だったと知った時は、安堵すると同時に、少し怒りを感じてしまった。心配したんだから、と。
 だが――――
 せつなと再会した瞬間、また、不安になった。
 何故かは、わからない。わからないが――――彼女を見ていると、何かが違う気がしたのだ。
 それが何かを、彼女は説明することが出来ない。自分にさえも。だから、せつなに対して何も言えない。
 せつなはいつも通りだ。いつも通りの、筈なのだ。
 なのに――――

「せつな」

 御飯の後、お風呂上りの彼女を、ラブは捕まえる。髪をバスタオルで拭きながら階段を上がってきたせつなは、急に腕を掴まれて、驚きの表情を見せた。

「どうしたの、ラブ?」
「せつな――――せつなは、いなくなったりしないよね?」

 ラブのストレートな問いかけに、彼女は一瞬、目を丸くする。そして、

「やだ、どうしたの、ラブ。急にそんなこと言って――――ああ、わかった。さっき、何も言わずに出かけたこと、まだ怒ってるんでしょ? あれは、忘れ物を取りに学校に行ってただけよ。休みだけど学校が開いてるのは知ってたから――――けど、閉門の時間が近かったでしょ? だから、アカルンを使っただけ。あんまりズルは良くないから、帰りは歩いて帰ってきたんだけど」

 その説明を聞くのは、二度目だ。さっきと同じことを、せつなは言っている。
 だからといって、不安が消える訳ではない。けれど、それ以上に聞くことも、出来ない。

「ほら、ラブ。明日もお休みだけど、あんまり遅くまで起きてないで、早く寝ましょ」
「うん――――わかった。おやすみ、せつな」
「おやすみ、ラブ」

 ニッコリと笑って、せつなは自分の部屋に入る。それを見て、ラブも部屋に戻ろうとして、

「あ・・・・・・」

 振り返る。それは、気付いたから。
 彼女が――――せつなが、自分の問いかけに、答えを返さなかったことに。


 不安が、少女の心を苛む。
 ベッドに横になって目を閉じても、心の奥がざわついて、眠れない。
 せつな――――どうしたの?
 壁を一つ、挟んだ向こうに眠る彼女の心が、わからない。こんなに、近くにいるのに。
 それでも、やがてまどろみがラブの瞳に訪れて。
 彼女は、落ちていく。柔らかな眠りの世界へと。



 翌朝。
 せつなの姿は、部屋になかった。
 家の中の、どこにも、いなかった。






      ただ、守るために ただ、救うために

続きを読む

テーマ : 二次創作:小説
ジャンル : 小説・文学

忍び寄る影 心 惑いて

「へぇ・・・・・・驚いた。本当に来るとはね」
「――――イース」

 扉を開けてすぐのロビー。せつなを迎えたのは、階段に腰掛けて本を読んでいた南瞬と、何故か筋トレをしていた西隼人だった。瞬は揶揄の視線を、隼人は困惑と怒気が混じった複雑な目を、せつなへと向けてくる。
 が、彼女は二人のそれに、沈黙で応える。心に鎧を纏い、決して揺れたりはしない、と誓う。

「ノーザは、どこ」

 低く押し殺した声で、せつなは二人に問いかける。その声と、冷たい表情は、一瞬、彼らにイースを思い出させる。が、あからさまですらある敵意は、彼女がもはやラビリンスに戻るつもりが無いことを悟らせた。

「ノーザ、さんなら・・・・・・」
「あれ。東さん?」

 玄関正面の階段。その踊り場から呼びかけられ、せつなは思わずそちらを振り仰ぐ。聞きなれた声。そう、学校で毎日、聞いている声。

「やっぱり、東さんだ」
「由美・・・・・・? どうして、ここに・・・・・・」

 トントンと足音も軽やかに階段を下りてくる由美。その隣には、背の高い少年の姿があった。どこかで見たような――――考えて、気付く。写真を見せてもらったことのある、由美の彼氏だ。転校して、今は遠くの街にいると聞いていたが、戻ってきていたのだろうか。

「えへへ。ほら、ここの占いって、よく当たるって話でしょ? だからね、先輩と一緒に占ってもらおうと思って」
「そう、なんだ・・・・・・」

 由美は、せつながここで占い師をしていた頃のことを知らない。いや、そもそも、ラブ以外に知っている人はいないだろう。実際には、せつなが見たことのある顔が同じクラスの中にもあったが、ローブを被っていたせいか、向こうから彼女のことに気付くことは無かった。

「それでね、東さん、聞いて聞いて。私と先輩の相性、最高なんですって。ね、そうなんですよね」
「ええ、そうよ」

 聞こえてきた艶やかな声に、せつなは息が止まった気がした。
 いつの間に、だろうか。
 由美とその彼氏、二人の後ろに立っていたのは――――北那由他。
 かつてのせつなと同じように、黒のローブを身に付けているのは、占い師を装っているからか。長く艶のある黒髪と、不自然なまでに白い肌、そしてフードの作る影の中、鮮やかに過ぎる赤の唇は、薄い笑みを浮かべていて。

「これからも二人、仲良くしていれば幸せを手に入れることが出来るわ」
「ありがとうございます!! えへへ」

 先輩と顔を見合わせて、照れ臭そうに笑う由美の姿を、しかしせつなは見ていなかった。彼女が見ていたのは、ただ、那由他の姿だけ。
 その視線を受けて、また、彼女は笑う。声を上げぬまま。

「じゃあ、東さん。またね」

 先輩と腕を組んで出て行く彼女を、せつなは見送る。占い師姿の那由他が隣に立ち、同じように見送りながら呟く。

「ホント、この世界の人間は愚かね」
「――――っ」

 その言葉に、せつなは彼女をキッと睨み付ける。だが、那由他はその視線に気付きながらも、なんら臆することなく続ける。

「幸せになると言いさえすれば、すぐに喜ぶ。単純なものだわ」
「それは――――!!」
「貴方にそれを非難されるいわれはないわ。だって、同じことを思っていたんでしょう?」

 振り向き様に言われ、彼女は言葉に詰まる。確かに、ここで占い師をしていた頃、やってきた客に対してそう思っていたことがあった。
 今では、それが間違いだったとわかる。けれど、どう間違っているのかを彼女に説明するのは、難しい。何より、説明したところで、聞き入れてくれる相手だとも思えなかった。

「ふふ。人の不幸は蜜の味、ってね。それより――――」

 那由他はフードを下ろし、その顔を露にする。それを合図にしたかのように、瞬と隼人が立ち上がり、二人に近付いてきて。

「待ってたわ、イースちゃん。来てくれないかと、心配してたのよ?」

 何をヌケヌケと。思うが、反論はせず、せつなは確かめる。

「これで、お母さんには、手を出さないんでしょうね」

 那由他は、だがしかし、ただ笑うだけで、彼女の問いかけに答えを返そうとはしなかったのだった。





      忍び寄る影 心 惑いて


続きを読む

テーマ : 二次創作:小説
ジャンル : 小説・文学

されど少女は 思いを振り切りて

「どう、して・・・・・・」
「ここは騒がしいわ。後で会いましょう」

 震える声で尋ねるせつなに、彼女は――――北那由他ことノーザは、猫撫で声で囁き、そして笑う。だがその目は、大きな口が浮かべる笑みとは裏腹に、冷たく凍りついたもので。

「話す、ことなんて・・・・・・」
「お母さん――――なのよね?」

 それでも、せつなは必死に拒絶しようとする。が、那由他が漏らした言葉と、その視線の向かう先に、彼女は凍り付いて。

「お母さんに、何をするつもり!!」

 危険な光を宿らせる那由他の瞳から、あゆみの姿を隠すようにしながら、せつなは腰に付けたポーチに手を伸ばす。その中には、彼女がプリキュアに変身する為のアイテム、リンクルンが入っている。

「何にも、するつもりはないわ――――貴方が来てくれるなら」
「――――っ!!」

 戦意の無さを示すかのように、彼女は両手を大きく広げる。が、それでもせつなは、構えを解かず、那由他のことを睨み付ける。

「大丈夫よ。少しお話がしたいだけ――――それだけよ」
「――――本当に、それだけでしょうね」

 低く抑えた声で答えるせつなに、那由他は薄く笑い、頷いた。

「ええ、約束するわ――――それじゃ、待っているわ。占いの館で、ね」

 そして彼女は、踵を返して去って行く――――その足元で、街路樹の根元に咲いた花が腐り、枯れていって。
 ギュッ、とせつなは拳を握る。罠だ。そう思う気持ちがある。だが――――

「せっちゃん。どうかした?」

 かけられた声に振り返ると、彼女が来ないことを不思議に思ったのだろうか、あゆみがすぐ側に戻ってきていて。

「ううん、なんでもないわ、お母さん」

 だが――――お母さんを、危険に晒すわけにはいかない。絶対に。
 それはせつなにとって、絶対の想い。だから、決める。
 例え罠であったとしても、行かなければならない、と。






       されど少女は 思いを振り切りて
 



続きを読む

テーマ : 二次創作:小説
ジャンル : 小説・文学

プロフィール

Author:ikomaru
FC2ブログへようこそ!

最新記事
最新コメント
最新トラックバック
月別アーカイブ
カテゴリ
FC2カウンター
検索フォーム
RSSリンクの表示
リンク
Powered By FC2ブログ

今すぐブログを作ろう!

Powered By FC2ブログ

ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード
QRコード